APRESIA Technical Blog

キャリア・アプレシア LAG切り替え時のロスについて

はじめに

今回は、Apresia26000/18000/16000/16012XL/12000シリーズのLAGにおいて、手動(infibit-forward、優先度変更)でLAGを切り替えたときのロスの有無を紹介します。
機種、あるいは、フレーム種別によって、ロスが発生する場合としない場合がありますので、運用で手動によりLAGを切り替える場合に参考にしてください。
当社の製品マニュアルやカタログには掲載していない製品性能情報をシリーズで公開しております。

測定方法

測定構成を図1に示します。
2ポートのLAGを設定し、inhibit-forwardと優先度変更でトラフィックを片寄せしたときのフレーム・ロスを測定し、LAGの切り替え時間を求めます。
試験フレームは、学習済みユニキャスト・フレームとマルチキャスト・フレーム(注1)とします。VLANは1とし、taggedです。
測定器から送信する試験フレームの送信レートは、1,000fps (frames per second)です。
LAGの切り替え時間は、以下の式から計算します。
LAGの切り替え時間[ms] = ロスしたフレームの数/1,000
注1:ブロードキャストを含むマルチキャストと未学習ユニキャスト
フレームをLAGの若番ポートで送受信している状態で、下記手順により老番に片寄せしました。
inhibit-forwardによる片寄せは下記コマンドにより行いました。
configure lag 1 inhibit-forward port 1/1
優先度変更による片寄せは下記コマンドにより行いました。
LAGのメンバー・ポートの優先度が等しい(50)状態からconnfigure lag 1 add port 1/1 40を投入しました。

測定結果

測定結果を表1に示します。

結論

学習済みユニキャスト・フレームについては、各機種ともロスなしで手動切り替えによる片寄せができます。
マルチキャスト・フレームについては、Apresia18000と26000において、数msから十数msのロスが発生します。